セミリタイアの基礎知識の部分で、資産形成に必要なポイントとして次の3つをあげました。
①支出の最適化
②収入の最大化
③運用利回りの最適化
ここでは、運用利回りの最適化について解説します。
セミリタイアと配当金について
セミリタイアを考えた場合、実現後の生活を安心して過ごすためにも、資産運用して配当金を得ることは重要です。
得られる配当金で生活費の大半をカバーできるなら、足りない部分だけをどうにかすれば生活が成り立ちます。
起業や独立をする場合も、不安定な収入に対して配当という安定的な収入は、生活にも心にも安心を与えてくれます。
このことからも資産運用をして配当を得るということは、人生の選択肢が増える理由のひとつになるのです。
配当を得るために投資を行っていくことになりますが、あなたは投資に対してどのようなイメージを持っているでしょうか?
多くの人が考える投資とは
iDeCo(イデコ)やNISA(ニーサ)といった制度が広まってきた効果もあり、投資のハードルは年々下がっていると思います。
しかし現状では、まだ投資をしていない人が多数派です。
その理由として、「損をしてしまうかもしれない」というマイナスイメージが関係していると思います。
確かに投資をすることで、もともとあった資産よりお金が減ってしまうリスクはあります。
ただ、投資の知識をある程度持っていれば、資産を増やせる確率が高いのも事実です。
資産を増やせると聞くと、誰しもこんなことを考えてしまうのではないでしょうか?
実際のところ、投資は資産を何倍にも出来る力を持っています。
しかしその反面で、資産を大きく減らす力(リスク)もあるのです。
人間が誰しも持っている心理として、簡単に、楽に、といった感情が存在します。
この感情のままに投資をしてしまう人が多いため、結果的に多くの資金を失う人が多く、投資はギャンブルだと思われてしまう理由がここにあります。
ギャンブルにならない投資をするためにも、「努力や苦労をすること」これが結論だと思います。
実際にリターンが大きいものほど難しいですし、努力や苦労は切っても切れません。
何に投資をすれば良いのか
結局のところ、多くの人が気になる部分は投資先だと思います。
しかし上で話したように、誰かに答えだけを求めてはいけません。
なぜなら、投資商品はどのように資産を大きくさせるかによって買う物が変わるからです。
自分の資産状況や世帯構成によっても大きく変わります。
要するに自分の状況を自分で判断し、自分の目的にあったものに投資するというのが答えです。
これだけでは考えることが多すぎて、結局どうしたらいいのかと悩む人も多いと思います。
このブログに興味を持ってくれたということは、少なくともセミリタイアが気になる方だと思います。
セミリタイア目的で投資をするのであれば、基本的には安定的な収入をもたらしてくれるものに投資をする形になります。
私は配当金をセミリタイア後の収入のひとつとするために、次のようなものに投資をしています。
・投資信託(米国株インデックス)
・日本の個別株への投資
・米国株ETF
それぞれについては別記事にまとめているので、参考にしてみてください。

投資を始める前に覚えておきたい基礎知識
投資をするのであれば、なるべくリスクを軽減させて安全に運用していくことが必要です。
そのためには、自分の資産を守るための知識が必要です。
まず覚えた方が良い項目として、アセットアロケーションとポートフォリオがあります。
1つ目のアセットアロケーションは資産配分という意味ですが、自分の資産を何に割り振るかを決めることです。
分類する資産の例としては、株式や債券、不動産、現金などがあります。
株式に投資するのであれば、資産の何割を株で持つかを考えるのです。

上のグラフのような感じで、自分の大まかな投資先を決めていきます。
これを決める知識として、リスクに関する知識も必要です。

次はポートフォリオについてです。
先ほど大まかな投資先を決めましたが、さらに具体的な投資先を決めていきます。
株式投資であれば、どの銘柄を購入するという部分になります。
この部分が決まってくると、自分の資産が決めた比率に合っているかの確認が可能になります。
もし比率が崩れているのであれば、少ない比率の資産や銘柄を買い増したりしてリバランスを行います。
まず投資よりも大切なこと
資産を大きくすることと投資の関係性が深いことは分かります。
だから多くの人は、簡単かつ最速で資産を増やすことは投資だと考えます。
例えば投資で得られる運用利回りが5%の場合、元本によって増える金額がどれくらいかを比較してみます。
元本 | 利回り5%で得られる金額 |
10万円 | 5,000円 |
50万円 | 25,000円 |
100万円 | 50,000円 |
1,000万円 | 500,000円 |
10万円を1年間運用して得られるお金が5,000円です。
5,000円が生まれる喜びは確かに大きいですが、5,000円だけであれば1日アルバイトすれば稼げてしまう金額です。
1年間かけて投資の勉強をしたとしても、得られる金額が5,000円だけではセミリタイアは夢のまた夢です。
逆に資産が1,000万円あれば、年間に50万円の配当を得られます。
年間50万円を月換算すると、毎月4万円は収入が増えることになります。
資産が大きくなれば、資産運用で得られる金額が生活に及ぼす影響はかなり大きいです。
しかし、資産が小さいうちは生活に影響を与えるほどの威力がないので、まずは資産を大きくすることが先決になるのです。
資産運用のポイントであげた3つのうち、①と②を優先させるのはそのためです。
①支出の最適化
②収入の最大化
③運用利回りの最適化
いつ投資を始めれば良いか
資産運用では最優先に力を入れなくても良いと書きましたが、資産運用を始めなくて良い訳ではありません。
その理由は2つあります。
①少額だとしても資産が増えるから
②いきなり大金を運用に回すのはリスクが高くなるから
①については、年間10万円で年利5%の運用をすれば5,000円が得られると例をあげた時の表を見てわかるように、運用すれば資産が増える可能性はあるのです。
手元に10万円を置いておいても、1年後にその金額に変化はありません。
資産運用の基本に長期投資が重要というポイントがあるように、1年でも早く投資を始めるということは投資する期間が長くなるということです。
期間が長くなれば安定したリターンにも繋がるので、投資自体は早めに始めることが重要だと感じています。
②については、いきなり大きな金額を運用に回す際のリスクとして、投資経験の不足があげられます。
投資経験が浅ければ、一般的には運用する金額を抑える方がベターです。
投資経験が浅いということは、様々な知識が不足していることはもちろんあります。
それに加えて、メンタルの弱さもリスクにつながってきます。
資産の金額が大きくなることに比例して、損益の金額も大きくなります。
少額であれば、資産がマイナスになっても数百円とか数千円のレベルだったりしますが、資産が大きければ数万円や数十万円も当たり前になります。
初心者が急に数十万円の損失を見てしまうと、冷静な判断が出来なくなってしまうのです。
つまりは不適切な損切りをしてしまったり、過度な利益を追い求めたり、資産を失う行動に走ってしまう可能性が高くなるのです。
よって少額から投資経験を積んでいくことが、今後の資産運用のリスクを軽減させるためには必要です。