投資をするうえで、リスクという考えはかなり重要です。
しかし多くの人は、リスクという言葉は知っていても深く考えてはいません。
リスクを学ぶことで次にあげるような、未来の資産を守るための力が手に入ります。
☑︎自分にあった投資方針を選べる
☑︎投資方針がぶれなくなる
☑︎将来の目標への道筋が見える
☑︎相場の変化に対応できる
☑︎資産を大きく減らす可能性を小さくできる
色々な投資を勉強したり実践してきた私が、あなたのために分かりやすく解説します!

みっちー(@dekiru_55)
リスクの知識があれば暴落に怯えることは少なくなり、生活資金に困るような状況になることも少なくなるはずです。
投資を始めたはいいものの、毎日自分の資産残高が気になっているようでは精神的にも良くありません。
リスク管理は資産を減らさないために必要な要素

リスク管理が必要な1番の理由は、「資産を減らさない」になります。
誰もが投資は資産を増やすためにやるはずで、お金を減らしたいという人はいません。
投資は基本的に「利回り」という言葉でリターン(利益)を表します。
多くの人は利回りだけに目が行きがちで、リスクをしっかり考える人は少数です。
リスクとリターンの関係は別記事で詳しく解説しているので、内容を理解しておきましょう。

リスクとは振り幅のことで、プラスからマイナスにどれくらいの幅があり、どれくらいの確率で起きるかを表しています。
日本株式を例に見てみると、平均利回りは3%でリスクの幅は19です。

リスクの意味をまとめると、「日本株式に投資した場合の損益は、約70%の確率で-16%〜+22%の範囲に収まる」になります。
多くの人は利回り3%をイメージしていたのに、資産がマイナスになると焦ってしまいます。
もし数年間マイナスが続いた場合、増えることがないと投資をやめてしまう人もいるでしょう。
しかし利回り3%は平均によって出された値です。
1年で見ればマイナスでも、長い目で見れば3%に近付いていきます。
短期で結果は出ないこと、でもやれば資産が増える可能性は高いこと、どちらも頭に入れておきましょう。
正しくリスクをとることがリスク管理なので、過剰にリスクを恐れなくても大丈夫です!
投資先別のリスクを把握する

投資には様々な種類があり、債券や株式など種類が違えばリスクも変わってきます。
まずは投資先によってリスクとリターンがどう違うのかを確認してみます。

グラフの右上に近いほど、リスクもリターンも大きい投資先になります。
売買の方法などで位置関係は違ったりしますが、まずは基本的な位置関係として覚えてください。
投資先が分からない方は別記事で解説をしているので、まずはそちらをご覧ください。

自分のリスク許容度とそれに合わせた投資先の選び方

次に把握しておくべきリスクの知識として、自分がどれくらいのリスクに耐えられるかという基準を考えます。
この基準をリスク許容度と言いますが、リスク許容度の低い人がリスクの高い投資先を選ぶと生活に困る可能性が高まります。
一般的にリスク許容度を判断する項目として、次のようなものがあります。
☑︎年齢
☑︎ライフプラン
☑︎家族構成(独身or既婚、子供の人数など)
☑︎職業(会社員or公務員or自営業、収入水準)
☑︎保有資産額
☑︎投資経験
☑︎本人の性格
これらの項目から、自分とリスクの付き合い方を考えていきます。
年齢
基本的に年齢が若いほどリスクをとることができます。
先の人生が長いので修正もできますが、定年後の年齢で資産が減ってしまうことは生活破綻に直結します。
ライフプラン
将来お金が必要になるタイミングがあれば、それも考慮する必要があります。
結婚式や自動車購入、子供の学費や住宅購入費など、大きな金額が必要な人ほどリスクは小さくとるべきです。
ライフプランやお金の使い方などの人生設計も重要です。
家族構成
独身より既婚、また子供の人数が多ければ多いほどリスクはとれなくなります。
独身であれば柔軟に生活スタイルを変えることができますが、子供のいる世帯でそれは難しいはずです。
職業
自営業のような収入が大きく減少する可能性のある職業は、毎月の基本給が支給される職業よりリスクがとれなくなります。
会社員でも退職する危険や可能性があれば、リスクは抑える必要があります。
それが崩れた今の時代はリスクを抑えるか、別の収入源を探すのひとつの方法ですね。
保有資産額
貯金が無く何かあった際の支払いが困難な状態では、投資をするうえでリスクとなります。
まずは現金で半年〜1年を過ごせるための生活防衛資金を貯め、それから余剰資金を投資に回す方がリスクを少なくできます。
生活防衛資金を貯めつつ、数千円から投資を始めるのも1つの方法だと思います。

投資経験
投資の知識はあっても、実際に取引したことがある人とない人の経験値の差は歴然です。
経験年数も長ければ暴落や高騰する相場を経験できますし、初心者はリスクも投資額も小さく始めるのが良いと思います。
本人の性格
熱くなってしまう性格、臆病になってしまう性格、人によって性格は様々です。
投資はルールを決めて行うのが鉄則で、自分の感情に判断を任せてはいけません。
自分の性格を知って万が一の時を考えたり、そもそもリスクの高い投資を選ばないなどの決断も重要です。
どうしてもリスクの高い投資をしたいなら、資産のごく一部でやるという方法もあるので考えてみましょう。
自分に適した投資先はどれか?
それぞれの項目を説明しましたが、これらを複合して自分のリスク許容度を判断します。
リスク許容度が低い人(リスクがとれない人)はリスクが小さい投資を選びましょう。

年数が経過して自分のリスク許容度が上がれば、別の投資にチャレンジするのもありです。
ただし、リスクが高い投資が結果的に良いものとは限りませんし、チャレンジしなければいけない理由もありません。
リスク管理の具体的な方法は分散

投資先ごとにリスクが違うことを解説しました。
それぞれリスクの大きさに違いがありましたが、資産がマイナスになる可能性はどれも秘めています。
このマイナスになる可能性を少しでも抑えるための方法が分散です。
まずは分散するべき根拠から解説します。
例えばあなたが、家を1棟所有しているとします。
この家には火災や地震によって住めなくなってしまう危険性が存在します。

もし火災や地震が起きれば1棟だけでは住む場所が無くなりますが、2棟あればもう1つの家が残ります。

次は運悪く地震が発生、2棟を保有していましたが同じ地域に建てられていたため、2棟同時に家を失ってしまいました。
これが同じ地域で無く、別の地域や違う国に建てられていれば、どちらかは残る可能性が高まります。

分散とは、0やマイナスになってしまう危険性を分けることになります。
100万円の資産を日本株式の1つの企業だけに投資すれば、その企業が倒産すれば資産は0円になってしまいます。
資産を分け、国を分け、業種を分け、企業を分ければ、もしその中の1つが0になっても損失は限られます。

この他にも、同じ商品や銘柄でも購入する時期をずらす分散があります。
買うタイミングや時間の分散です。
為替や株価などは価格が毎日変わるので、高い時もあれば安い時もあります。
安いタイミングが完璧に分かれば損はしませんが、それは誰にも分かりません。
これを解決するため、毎日・毎月・毎年などの定期的なタイミングで同じ物を買い続けます。
そうすることで購入を続けた期間の平均になっていくため、高値で買ってしまう可能性が低くなり利益につながります。
まとめ:リスク学び、分散を意識すれば資産は守れる

今までの内容を再度振り返ります。
投資に必要なリスクの知識をまとめると、次の2つになります。
・自分のリスク許容度を把握して、許容度に合わせた投資先を選ぶ
・様々な分散を意識して、もしもの危険を最小限に抑える
リスク許容度についてはこれらの項目から判断します。
☑︎年齢
☑︎ライフプラン
☑︎家族構成(独身or既婚、子供の人数など)
☑︎職業(会社員or公務員or自営業、収入水準)
☑︎保有資産額
☑︎投資経験
☑︎本人の性格
投資先ごとのリスクは次のグラフで確認しました。

様々な分散の具体的なポイントは、次の内容でした。
購入する物の分散 | ・資産(債券、株式、不動産など)
・国(国内、国外、先進国、新興国など) ・業種(卸売業、銀行業、サービス業、情報・通信業、保険業など) ・企業(複数の企業を持つ) |
時間の分散 | ・購入する時期(毎日・毎月・毎年など)
・購入する期間(なるべく長い期間の方が良い) |
これらを頭に置きつつ、次は実際に投資を始めていきましょう!