投資初心者がセミリタイアを目指して投資をするなら、最適解は投資信託であると別の記事で解説をしました。
また投資全般でみても、投資信託はかなり優良な投資先だと私は考えています。


それぞれの記事で投資信託が優良な投資だと話はしましたが、実際に購入するファンドについては詳しく触れませんでした。
この記事ではファンド選びの参考書籍を紹介していきます。
紹介する書籍は「お金は寝かせて増やしなさい」です。
寝かせてお金を増やす方法とはインデックス投資

著者の水瀬さんは、仕事と投資で疲れた頭をかかえて途方にくれていたときに、ある1冊の本に出会います。
そして、その本が水瀬さんの人生を大きく変えます。
その本とは、「ウォール街のランダム・ウォーカー」です。
本に書かれていた次の内容に衝撃を受け、そこからインデックス投資を始めます。
「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと待っている方がはるかによい結果を生む」
これは要するに「お金を寝かせておけばいい」ということ。
実際にインデックス投資を15年実践され、個人投資家という立場で実践法も書かれています。
私もインデックス投資は投資の最適解のひとつだと考えています。
読み終わる頃にはインデックス投資がさらに魅力的に見え、自分のポートフォリオを見直すきっかけにもなりました。
インデックス投資がおすすめな理由

インデックス投資をおすすめする理由として、書籍では次の3つをあげています。
- 手間がかからない
- 実は世界標準のスタンダードな投資法だから
- お金の基礎知識として日常生活に役に立つから
様々な投資より良い結果を生むのに簡単、しかも王道の投資法であるならやらない選択は見当たりません。
もちろんデメリットもありますが、「継続的な手数料がかかる」「すぐに大儲けできない」といった内容です。
手数料に関しては、自分の知識や選択である程度コントロールすることはできます。
すぐに大儲けできないに関しては、投資だけで人生を激変できると信じる人が感じる幻想ですね。
インデックス投資はぶっちゃけ地味な投資です。
良い結果を生む投資法なのにあまり選ばれないのは、一発逆転がないからとも言えます。
コツコツと積立を継続して、どんなことがあっても持ち続ける。
実はこれが難しいということが、インデックス投資最大のデメリットかもしれません。
地味にコツコツと継続さえできれば、良い結果が付いてくる可能性の高い投資なのです。
やり方は簡単かつ王道ですし、自分のポートフォリオにも組み込むべき内容だと思います。
オススメされているインデックスファンド
書籍ではインデックスファンドを始める方へのベストチョイスとして、次の4つをあげています。
インデックス投資を始める方のベストチョイス
- 三井住友・DCつみたてNISA・日本株式インデックスファンド
- eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
これらのファンドが選ばれた理由は手数料の安さです。
インデックス投資でかかる手数料は3つあり、購入、維持、売却時に発生します。
それぞれの手数料が安く内容が優良なものとなると、それだけで選ぶファンドは限られるのです。
投資信託について書かれた書籍は、どれも手数料を意識しています。
要するに手数料を制する者が投資信託を制するということですね。
おすすめインデックスファンド
その他のおすすめインデックスファンドしては、次のようなファンドが書かれています。
日本株式
- eMAXIS Slim 国内株式インデックス
- <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
先進国株式
- i Free 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
- たわらノーロード 先進国株式
新興国株式
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンド
- eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
- たわらノーロード 新興国株式
国内債券
- eMAXIS Slim 国内債券インデックス
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券インデックスファンド
上に書かれたラインナップを見ると、どれも株式か債券だと気付いた方もいると思います。
これについて、水瀬さんはこのように言われています。
世界経済の成長の恩恵にあずかろうという資産運用の中心は株式と債券であり、今のところ私自身は国内外の株式・債券のみに投資しています。これは、日本の公的年金を運用するGPIFでも同様です。
お金は寝かせて増やしなさい P100-101
これはREITや金などは株式や債券の市場規模に比べると数%もなく、世界経済の成長にのっかることができないと説明されています。
ポートフォリオは人それぞれですし、REITや金への投資自体を否定もされていません。
ただ分散という言葉だけを意識して組み入れるだけでは、結果的にリターンが付いてこない投資になる可能性も考えられます。
これも参考になる新たな知識でした。
確かに利回りの中身を見れば、成長性に関わる部分が大きく占めるので、忘れてはいけない考えですね。
投資をする前の準備として生活防衛資金の確保

家計管理や投資信託が書かれた内容の書籍を見ると、何かあったときのために「生活防衛資金」を貯めようと書かれています。
月の生活費の3ヶ月分や半年分、多いと1年分と書かれている書籍がほとんだと思いますが、この書籍では最低2年です。
投資をこれから始める人で2年分の生活防衛資金がない人は、貯蓄をしながら投資も始めようと書かれています。
月に2万円を投資できるなら、1万は貯蓄で1万はインデックス投資みたいな感じです。
投資経験はリスク許容度にも影響しますし、少額でも投資を始める意味は十分にあると思っています。
少額投資については別記事でまとめていますので、良かったら参考にしてください。➡︎こちらからどうぞ
書籍を読んだ私の感想ですが、インデックス投資という王道で生活防衛資金も2年分ですし、超堅実な投資スタイルだと思いました。
リスク許容度は人によって違うので、全員が同じことをしなくても良いと思いますが、知識や考え方としては真似るべきです。
セミリタイアを目指す方のポートフォリオは高配当株投資がメインであることも多く、これはアクティブ投資でリスクが大きくなります。
リスクが大きいのであれば、生活防衛資金も多めにするのは必須なのかと感じました。
失敗しないインデックス投資の手順

失敗しないインデックス投資の手順が書籍内で紹介されており、次の6つの流れになります。
- 家計の状況を把握する
- 生活防衛資金を貯める(貯金しながら投資を始めてもOK!)
- 自分の「リスク許容度」を把握する
- 資産配分を決める
- ネット証券の口座を開く
- 決めた投資商品を毎月1回積み立てて寝かせるだけ!(年に1回リバランス!)
実際のところ積立の設定さえすれば、やることは年1回のリバランスだけです。
寝かせるどころか、自分が寝ていても勝手に資産は積み上がっていくのです。
まとめ:インデックス投資の魅力とリスクの考え方を学べます

書籍を読むことで、インデックス投資の安全・確実性を知ることができます。
また、投資をする方はリターンばかりに目がいくと思いますが、知っておくべきリスクの考え方や対策もしっかり書かれています。
私はリスクをしっかり考えたポートフォリオを決める知識が学べたので、読んで良かったです。
老後のための資産運用であれば、ほぼ同じような投資方法で問題はないように感じます。
ただ、セミリタイアのための運用となると、考え方によっては全く違う投資スタイルを選ぶ人がいても良いと思います。
私は高配当株投資をメインに考えていましたが、インデックス投資が結果的によいリターンを生むのであればポートフォリオに組み込んでもいいと思いました。
もしくは高配当なファンドを選ぶ際に、銘柄数の多いインデックスよりなファンドも考慮するのもありだと感じました。
正直な話、読んだあとはポートフォリオの考え方に悩んでしまいました。
自分なりに納得できる根拠あるポートフォリオが作れるよう、これからも投資の勉強を続けていきます。