世の中には様々な投資先があり、ひとつの投資先をみても数多くのスタイルがあったりします。
ここでは私が投資をするにあたり、どのような考えと投資スタイルを選んだかについて説明します。
私は現在、投資先のひとつに株式投資を選んでいるので、株式投資の投資スタイルについて解説したいと思います。
株式投資で利益を得るには
株式投資で利益を得る方法は大きく分けて2つです。
キャピタルゲイン…売買差益
インカムゲイン…配当益
キャピタルゲインとは売買によって差益を得る方法です。
「1株100円の時に購入をして、120円になった時に売却する」この場合の差額はプラス20円になるため、20円の利益になります。
このように差益で利益を得る方法として、デイトレードやバリュー株への投資などがあります。
次にインカムゲインについてですが、これは配当を受け取ることで利益を得るものです。
株は保有中に配当金を受け取ることができます。
1株あたりの配当金が1円だとしても、100株保有していれば100円の配当金を得ることができるのです。
最近よく耳にするキーワードに株主優待というものがあります。
これは配当金と同じように、株を保有していることで得られる特典になります。
企業によって様々ですが、クーポン券がもらえたり、自社商品やクオカードがもらえたりもします。
利益を得る方法は、大きく分けるとキャピタルゲインとインカムゲインに分けられますが、私はインカムゲインを主とする投資スタイルを選びました。
私が実践したインカムゲインを得る方法
私は以前にも株式投資をしていた時期がありましたが、その時は株主優待をもらう投資スタイルをとっていました。
その時に購入していた株は下の3つです。
ヤマダ電機
アトム
エリアクエスト
2020年4月8日現在の株価で計算すると、株価はこのような感じになります。
株価 | 配当金(2019/3) | 株主優待 | |
ヤマダ電機(100株) | 51,500円 | 1,300円 | 年3000円分の割引券 |
アトム(100株) | 84,500円 | 200円 | 年4000円のポイント |
エリアクエスト(100株) | 8,500円 | 400円 | なし |
私は2018年頃にこれらの株を保有していましたが、その際の購入額は以下のとおりです。
株価 | 配当金(2018/3) | 株主優待 | |
ヤマダ電機 | 62,800円 | 1,300円 | 年3000円分の割引券 |
アトム | 99,200円 | 200円 | 年4000円のポイント |
エリアクエスト | 25,600円 | 200円 | QUOカード1000円分 |
これらを購入した時点では、株主優待を獲得することを主として株の保有をしていました。
2018年から2020年までこれらを保有していた場合の資産などについて確認してみます。
株価の推移による変化は次のとおりです。
購入価格:187,600円
現在価格:144,500円
差額:-43,100円
次は配当金についてです。
2018/3の配当金:1,700円
2019/3の配当金:1,900円
差額:+200円
肝心の株主優待については、ヤマダ電機とアトムに変化はありませんでしたが、エリアクエストについては株主優待が廃止となっています。
短期での比較にはなってしまいますが、損得だけで考えれば損をした形になります。
株主優待でおなじみの桐谷さんみたいな生活も憧れるところはありました。
しかし、実際にやってみて分かった問題点などがあったので、次に活かすために整理をしてみました。
☑株主優待券などの割引券は、汎用性が低い
☑多くの優待を得るためにはかなりの金額が必要
☑株主優待は廃止されることがあり、廃止時は株価が暴落するリスクがある
☑保有銘柄数が少ないとリスクが高くなる
☑資産を効率よく増やすには不向き
問題点を考慮しての投資スタイル
まずは、上にあげた5つの問題点を解説していきます。
①株主優待券などの割引券は、汎用性が低い
私が持っていたヤマダ電機でも言えることですが、ヤマダ電機は株主優待として3,000円分の割引券がもらえます。
これは、1,000円毎の買い物をするたびに1枚500円の割引券を使えるシステムです。
要するに、3,000円の割引券を使うなら6,000円の買い物をしなければなりません。
電器屋さんなので家電でも買えば余裕で足しになると考えていましたが、更なるデメリットとして優待券にも期限があるのです。
期限については優待券が届いてから約半年です。
半年に一度家電を買い替えるかというと微妙なところです。
結局はお金ではないため、半年に一度はお店で購入をしないと損してしまいます。
しかし、優待券を使う事が目的となってしまっては、必要のない物を買ってしまったり無駄使いになってしまいます。
株主優待は汎用性がないというのがひとつの問題点です。
②多くの優待を得るためにはかなりの金額が必要
私が保有していた3銘柄の合計金額は約19万円です。
当時はコツコツ銘柄を増やしていこうと考えていたので、まずは金額の低い銘柄を選んでいました。
しかし、それでも19万円で3銘柄です。
例えば楽天証券で株主優待の人気順で検索をすると、上に表示された3銘柄はこんなのがありました。
オリックス:優待獲得に必要な金額127,900円
イオン:優待獲得に必要な金額211,350円
楽天:優待獲得に必要な金額89,400円
この3銘柄を購入するのに約43万円必要です。
ちょっと投資を始めてみようと考える人には大金ではないでしょうか。
金額で絞ると自分に合う優待は限定されてしまいますし、結局のところ優待を増やしていくには大きなお金が必要になってくるのです。
③株主優待は廃止されることがあり、廃止時は株価が暴落するリスクがある
私が保有していたエリアクエストはまさしくそうでしたが、優待が廃止されたことにより株価が多く下落しました。
私が購入したのは2018年6月でその時の株価が255円でした。
2018年8月に優待が廃止になり、その時の株価が162円です。
そこからも1年後の2019年8月には120円になっています。
このように、悪いニュースがあれば株価は一気に下がります。
損をしないようにと株を売ろうと考えますが、その時にはすでにマイナスになっていることが事実だと思います。
株主優待が目的だと優待が無ければ保有をしている意味はありません。
選択肢として売却しかないので、最終的にはマイナスになり泣くしかありません。
このように保有する株自体にもリスクがあります。
④保有銘柄数が少ないとリスクが高くなる
問題点で、保有するには多くのお金が必要になることと株主優待の廃止リスクをあげましたが、これらを合わせると更なるリスクが生まれます。
例えば、2万円の株を5つ持っていたとします。
このうちのひとつが全く価値のないものになってしまった場合、総額10万円だった資産が8万円になってしまいます。
資産の総額からみると20%もの資産減少になります。
次に2万円の株を50持っていたとします。
総額100万円から98万円に資産が減った場合の減少幅は2%です。
このように、同じ金額だとしても総資産に占める割合が少なければ資産に対する減少リスクは減らせます。
また、同じ資産額でも銘を多く持っていれば、それだけ1銘柄に対しての比率が少なくなるため、リスクは少なくなります。
このことからも、株を保有する時は全体を占める割合に注意をして分散投資するのが理想です。
⑤資産を効率よく増やすには不向き
①の株主優待の汎用性の部分に関連してきますが、優待自体は現金でないため株への再投資ができません。
もちろん、優待で生活費が抑えられる効果はあると思いますが、生活費を抑えるのであればまずはダウンサイジングを考えた方が効率的です。
優待の性質からも、生活費の中の食費や日用品などの限られた部分でしか節約効果がないのもデメリットとして考えられます。
使い道がない時、さらに株を買い増して複利の効果を得られないのは資産を大きく増やせません。
株に投資はしていますが、お金を効率的に増やすには不向きのように感じます。
これらを考慮しての投資スタイルは?
私は株主優待投資で体験した問題点などを加味し、現在は高配当株投資を行っています。
高配当株投資については次の記事を参考にしてください。

私が高配当株投資をするマイルールとしては以下のものを適用しています。
・投資先が分散するように、国や銘柄などを分けて投資する
・配当金全体を見た時に、1銘柄が占める割合を大きくしない
・企業業績などを確認し、不況時にも耐えれる銘柄を選ぶ
細かい部分はまだまだありますが、まずはこれを守って投資をしていこうと考えています。
また、高配当株ひとつをとっても銘柄などの内容が違うと購入する手段も変わってくるため、証券会社も複数利用して投資をしています。
私が使用している証券会社は3つあります。
①楽天証券
②SBI証券

③SBIネオモバイル証券

あなたも、自分の投資目的にあった投資スタイルを見つけてみましょう。