投資という言葉は聞いたことがあっても、未経験の人は具体的なイメージが湧かないのではないでしょうか?
ここでは投資の基礎の基礎である「投資とは?」という部分から始まり、投資の種類や特徴を解説します。
色々な投資を勉強したり実践してきた私が、あなたのために分かりやすく解説します!

みっちー(@dekiru_55)
投資の知識が無ければ、漠然としたイメージしか湧きません。
漠然としたイメージのままでは不安だけが邪魔をして、いつまで経っても先に進めなくなってしまいます。
あなたの中にある投資への興味をより強くして、実際に投資をスタートするきっかけになれば幸いです。
しかし、勇気を出して一歩さえ踏み出せば、その不安も無くなっていくはずです。
投資とは?

まずは漠然としたイメージで話をしていた「投資」を明確にしていきます。
「投資とは〇〇である!」と簡潔な回答があれば、みんな簡単に投資を理解できたはずです。
しかし、様々な要素や意味合いが絡み合って分かりにくいため、私なりに「投資とは?」の結論をまとめてみました。
ずばり「投資とは?」の結論は、『お金を管理・運用して、利益を得る行為』です。
ポイントはお金を管理・運用できているか
投資をする目的は人によって様々ですが、目的を達成するための効率的な手段として投資を選ぶ人がほとんどのはずです。
投資をすれば利益を得られる可能性があるので、元本+αの資産が築けます。
しかし、利益を得る行為が全て投資かと言われると、そうではありません。
パチスロや競馬など一般的にギャンブルと言われるようなものは、利益を得ることはできても投資とは言わないはずです。
投資とギャンブルの2つの違いは、「お金を管理・運用している」かどうかの違いによります。
お金を管理するということは、「お金を価値のないものに変えないこと」だと私は考えています。
競馬を例に考えてみると、お金と交換するものは馬券という紙で、これ自体に購入金額相当の価値はありません。
外れた馬券はもちろん紙と同じ価値で、お金に変えることは叶いません。
次は株式投資で考えてみますが、お金と交換して手に入るものは株券です。
株券自体には株価という価値が存在し、所有しているだけでも配当金などの利益を生んでくれたりします。
もうひとつは、お金を運用しているかの違いです。
一番身近なところで預金という投資があります。(銀行に預けることで、少ないですが利子という利益を得ることができるので、預金も立派な投資です。)
これは銀行にお金を預けて管理することで、利子という利益を得る仕組みです。
それでは次に株式投資の運用に当てはめて考えてみます。
株をギャンブルだと考える人の多くは、パソコンに張り付いて株価の値動きをチェックして、利益を得るというイメージがあるのではないでしょうか?
そのような人全てに当てはまる訳ではありませんが、一部の人はリスクなどを考えずに全財産を使って株を売買し、自分の資産を失っていきます。
株を運用するには自分の状況に合わせたリスク把握、経済状況や株価の判断、分散投資などのリスク管理と、考えるべきことはたくさんあります。
これらを考えて初めて運用という言葉が出てくるのであって、株価の上がる下がるだけを判断しても運用とは言いません。
もう一度まとめますが、ポイントは「お金を管理・運用できているか」であり、これが出来ていれば投資と言えるのです。
ポイントを意識していれば、株でも何でも利益を生み出してくれる強い味方になります。
投資の勉強は難しい部分もあるとは思いますが、自分のお金を守り・増やせる努力をしていきましょう!
投資先ごとの特徴

投資はポイントを分かった上で行えば、ギャンブルみたいな怖いものにはなりません。
理解が深まれば、投資に対する恐怖も段々と無くなってくると思います。
次は投資をより具体的にイメージできるよう、投資先の種類や特徴について解説していきます。
セミリタイアを考えた場合、投資はとても重要な要素になるので、セミリタイアとの相性などもまとめてみました。
預金
誰しも銀行にお金を預けたことはあると思います。
今は銀行に預けても利率が低く年0.001%だったり、ネットバンクでも年0.1%あれば高利率な部類に入ります。
高利率でも、100万円を1年預けて1,000円の利子が付く程度です。
その割に引き出す際の手数料は1回100円だったりと、使い方によっては利子分以上の手数料を払うことにもなるので注意しましょう。
タンス預金のように家に置いておく選択もありますが、家にお金を置いておくリスクも存在します。
盗難のリスクはもちろん、災害で現金を紛失する可能性もあるので、可能であれば銀行に預けておくことを推奨します。
このように、すぐ使えるお金になることを「流動性が高い」と表現します。
預金のまとめ
特徴 | 預けても増える金額は雀の涙程度。ただし流動性がとても高いので、一定額の保有は必須となる。 |
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投資難易度 | 手数料に注意する必要はあるが、基本的に預けるだけなので難しいことはない。 |
投資のリスク | 預けたお金が減ることはない。ただし預金にも保護される金額に範囲が設定されており、銀行が破綻した時などは1,000万円までが保護される。(預金の種類などによっては保護対象外のものもあります。詳しくはこちらも参考にしてください。) |
資金の流動性 | 投資の中では1番流動性が高い。 |
セミリタイアとの相性 | 普段の生活費を支払うためにも、預金という資産は必要になります。利率は低いので、セミリタイアを長期で継続するための投資としては不向き。 |
債券
債券とは国や企業などにお金を貸す(債券を買う)ことで、利子を受け取ることができます。
債券には個人向け国債というものがありますが、これは国が発行する債券で3年・5年・10年と満期が決まっています。
満期があるものは指定した期間の資金拘束に繋がるので、期間内で想定されるライフプランを考慮する必要があります。
個人向け国債みたいに直接債券を購入することもできますし、投資信託のような債券を含んだ商品を買うこともできます。
債券のまとめ
特徴 | 受け取れる利子は発行先によって変わってくるが、基本的に利回りが良いものは元本割れのリスクも高くなる。 |
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投資難易度 | 基本的に購入するだけで利子が受け取れるので難しくない。投資信託などで購入する場合は、手数料も重要になってくるので注意が必要。 |
投資のリスク | 発行先によってリスクは大きく変わる。株式などに比べれば変動は少ないため、リスクの少ない資産として位置付けられることが多い。 |
資金の流動性 | 満期が設定されているものは、その期間に使うことができない。(実際は途中解約もできるが、開始後1年以降からだったり、途中解約時は利子が一部貰えないということもある。) |
セミリタイアとの相性 | 比較的安全な資産という意味では評価できるが、利回りは高くないので資産を大きくするには不向き。 |
投資信託
投資信託は投資信託を運用している会社にお金を預けて、運用益や配当金を受け取ることができるものです。
私たちの代わりに専門家がお金を運用してくれる仕組みで、運用にあっては手数料が必要になってきます。
商品によって手数料が変わりますが、基本的に毎年かかるため、可能な限り手数料を抑える努力が必要です。
ただそこまで難しいことはなく、ポイントを抑えればクリアできる程度なので、初心者でも安心して始めることはできます。
商品によって投資先の内容が様々で、株式でみても全世界・米国・新興国などの種類があり、運用会社による違いもあります。
投資信託のまとめ
特徴 | 投資信託を買えば運用は専門家がやってくれるので、リターンの期待できる株式にも投資しやすい。株式だけでなく債券や不動産にも投資でき、日本以外の国にも投資ができるので、分散投資が簡単にできる。 |
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投資難易度 | ハズレな投資信託を買わない知識と、手数料を少なくする知識は必須。基本的に積立購入で資産を増やすことになるので、商品さえ選んでしまえば手間はほとんどない。 |
投資のリスク | 投資信託は元本が保証される商品ではないので、場合によっては元本割れとなる。それでも長期運用すればリターンは期待できるし、株式や債券のバランスでもリスク管理はできる。 |
資金の流動性 | 必要な時に必要額を現金化することも可能。長期運用は基本なので、目標のタイミングより前に取り崩す場合は、資金効率的が悪くなることもある。 |
セミリタイアとの相性 | 安全に資産を大きくするには、もっとも適した運用方法とも言える。セミリタイア期にも、取り崩しルールを守れば長期に渡って資産を維持できる可能性が高い。 |
ETF
ETFとは上場投資信託のことで、Exchange Traded Fundの略になります。
上で説明した投資信託と同じような名前は付いていますが、ETFと投資信託を比較すると次のような違いがあります。
投資信託 | ETF | |
販売会社 | 銀行・証券会社など | 証券会社 |
上場・非上場 | 非上場 | 上場 |
取引機会 | 1日1回 | 証券取引所の営業時間内 |
取引価格 | 基準価格 (購入日によって変動する) |
市場価格 (リアルタイムで変動する) |
分配・配当金の再投資 | 自動でやってくれる | 自分でやる |
ETFを選ぶ1番のメリットとしては、投資信託と比べて手数料が安いことがあげられます。
手数料は投資で重要なポイントであるのは間違いありませんが、逆に運用難易度が高いデメリットもあります。
投資信託は自動で積立する設定もあり、配当金なども自動で再投資してくれるため、簡単かつ効率的に投資ができます。
一方ETFは、配当金は自分で再投資する必要があるし、買付も自分で価格を判断して注文を出さないといけません。
それでも、ETFにしかない魅力的な商品があったり、分配金や配当金といった手元に入るお金(キャッシュフロー)を強化できるメリットもあります。
ETFのまとめ
特徴 | 投資信託より投資のハードルは高くなるが、キャッシュフローの強化ができる。手数料も安く抑えることが可能である。 |
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投資難易度 | 相場の判断や購入作業などの知識が必要になってくるので、初めての人には難しい。 |
投資のリスク | 様々な商品が存在するので、商品の性質を理解して投資する必要がある。価格の変動が大きいものもあるので、リスクが少ない投資ではない。 |
資金の流動性 | 海外の商品だと現金化までに時間がかかる場合もある。また、相場の様子では売るタイミングではない時もあるので、損失を確定させてしまうこともある。 |
セミリタイアとの相性 | セミリタイア後の生活費を補うキャッシュフローとしては有効。資産を取り崩さないことは、精神的にも安全な投資と言える。 |
不動産
不動産は世間に知れ渡った投資ですが、多くの人は実際に物件を保有する不動産投資をイメージするのではないでしょうか?
しかし不動産に関係する投資には、RITE(リート)という不動産に関係した商品もあり、投資信託で購入することもできます。
投資信託で購入ができるということは、不動産に投資することは意外と簡単なのです。
実物の不動産投資はある程度の資金が必要であり、不動産に関する知識や定期的なメンテナンスも必要なので、簡単かと言うと違います。
不動産のまとめ
特徴 | 資金や管理は必要となるが、家賃という継続的な収入源になる投資。資金が少ないうちは、投資信託やETFの不動産に関係するものを購入するのも選択肢のひとつ。 |
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投資難易度 | 実物の不動産投資は知識や初期投資が必要であり、いきなりの初心者にはハードルが高い。 |
投資のリスク | 不動産投資で考えると、ミドルリスクでミドルリターンな投資である。 |
資金の流動性 | 不動産自体を現金化するには、かなりの時間が必要になる。投資信託のような投資であれば、ある程度の流動性はある。 |
セミリタイアとの相性 | 継続的な家賃収入はセミリタイア生活と相性は良い。運用するための知識などは必須であり、やるなら本気で取り組むべき投資。 |
株式
株式投資も不動産投資と同じように、企業の株を自分で買うか(個別株)、投資信託で株式が含まれる商品を買うことで投資ができます。
個別で株を買う場合、基本的に100株あたりの金額が購入額となり、ある程度の資金が必要になります。
最近は手数料が安くて1株から買うことができる証券会社もあるので、自分の投資スタイルに合った手段を選べるようになりました。
株式投資で利益を得る方法は2種類あり、キャピタルゲインとインカムゲインに別れます。
キャピタルゲインは株価が上昇した際の購入額との差益を利益とする方法で、インカムゲインは配当金などから利益を得る方法になります。
それぞれに特徴があり、投資目的やリスクによって使い分けることが必要になります。
株式のまとめ
特徴 | キャピタルゲインかインカムゲインかによっても投資方法は大きく変わり、購入する株も違ってきます。投資の知識を身につけて運用すれば、資産を拡大できる可能性は高くなります。 |
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投資難易度 | 業績を判断する知識やリスクについての知識など、勉強が必要な部分はたくさん難しい。 |
投資のリスク | リスク管理ができない場合、資産を大きく失う危険性はあります。 |
資金の流動性 | 必要な時に現金化することは可能。ただし売却時の株価によっては、損をする場合がある。 |
セミリタイアとの相性 | 資産を比較的安全により大きくするためには、株式投資は必須な投資と言える。配当を得てキャッシュフローの強化をすることも可能であり、自分に向いた投資スタイルを選ぶこともできる。 |
FX
FXとは外国為替証拠金取引のことで、Foreign Exchangeの略です。
利益を生む仕組みとしては、2つの国の通貨を取引して差益を利益とする投資です。
例えば日本と米国の場合、それぞれの通貨は円と米ドルです。
1米ドル100円の為替相場で1米ドルを買った後、1米ドルが110円になったところで1米ドルを売る。
2回の取引の後に110円が手元に帰ってくるので、この取引で10円の利益です。
このような取引を行うことで、差益から資産を増やしていく投資になります。
実際はレバレッジという仕組みを使い、手持ちの資金以上の金額を扱うことができます。
FXのまとめ
特徴 | 短期間で大きな利益を得ることも可能な力はありますが、逆に大きく資産を失うこともあります。安定的な利益を出し続けるのが難しい投資です。 |
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投資難易度 | FXで継続的に利益を出し続けるのは、ごく一部の人になります。ギャンブルだとは思っていませんが、利益を出すためのハードルはかなり高いです。 |
投資のリスク | 基本的にはロスカットという仕組みがあり、手持ちの資金がマイナスになるような取引はできません。ただし、資金を大きく失うリスクは十分にあります。 |
資金の流動性 | 口座に入金されているお金はすぐに引き出すことも可能です。ただし、通貨を保有している状態の時は、通貨を決済しないと引き出せないこともあります。 |
セミリタイアとの相性 | セミリタイア中に資金を大きく失うことは、生活資金がなくなることになるので、セミリタイアには向きません。 |
FIREに適した投資先の考察

7つの投資先と特徴について、それぞれ解説をしました。
投資ごとのセミリタイアとの相性は書いたとおりですが、改めて相性が良いもの振り返ってみます。
・投資信託
・ETF
・株式投資
投資初心者はこの3つから初めて、投資経験と資産を積み重ねていくのが良いと思います。
3つも大変だと思う方は、まず投資信託から始めてみましょう。
冒頭でも解説したとおり、投資は知識をつけて実行すれば強力な味方になってくれます。
豊かな未来を自分の力で手に入れるためにも、投資を始めて一歩を踏み出しましょう!