投資信託とは異なる部分もありますが、初心者が継続しやすい積立購入をすることもできますよ。
ETFとは上場投資信託のことですが、私は米国ETFを毎月購入しています。
米国ETFの特徴としては、次のようなことが挙げられます。
・手数料が投資信託より安い
・銘柄数が多い
あなたも自分の資産を増やす仕組みを作っていきましょう。
投資信託なのにちょっと手間?
私が実際にETFを始めてみて、手間や不便と感じた点が3つありました。
・毎月同じ金額で商品を買うことができない
・ETFは積立投資の設定ができない
・効率の良い再投資ができない場合がある
投資信託とETFの違いを織り交ぜながら、私が感じたことを解説します。
毎月同じ金額で商品を買うことができない
私ははじめ、投資信託は毎月一定額を簡単に積み立てていける仕組みだというイメージを持っていました。
通常の投資信託の場合、1万円分の金額を購入する設定にすれば、ぴったり端数がなく1万円分購入ができます。
しかし、ETFは口数を指定して購入するため、商品ごとに違った金額が必要になります。
例えば次の商品を購入するのに必要な金額の目安をみてみます。(2021年1月4日データを参考に算出)
銘柄 | 株価 | 円換算(1ドル=103円) |
VT | 92.58ドル | 9,536円 |
AGG | 118.19ドル | 12,174円 |
SPYD | 32.94ドル | 3,393円 |
それぞれ金額が大きく違いますが、毎月2万円を上限に買うとどうなるか見てみます。
銘柄 | 購入口数 | 端数 |
VT | 2口 | 928円 |
AGG | 1口 | 7,826円 |
SPYD | 7口 | 3,035円 |
2万円分を買おうと考えていても、銘柄によっては毎月約7,800円が購入できずに残っていく形になります。
このことからも、毎月定期的に購入する商品に合わせた積立金額の設定が必要になってきます。
ETFは積立投資の設定ができない
次に知ったことは、ETFの購入はその都度注文を出さなければ買えないということです。
前段では積立ができるような書き方をしていましたが、ETFの積立購入は基本的にできません。
毎月1回購入を考えた場合は年間12回、分散を考えて月に2回購入を考えた場合は年間に24回の注文を出すことになります。
手持ち資金に合わせた調整ができるというメリットはありますが、毎月その労力を費やさなければいけないのはどうしても大変です。
効率の良い再投資ができない場合がある
3つ目は決済方法に関することです。
投資信託の場合、証券口座に日本円があれば投資先が海外のものであっても購入できます。
しかし、海外ETFは海外の商品であるため、購入する資金は外貨での決済になります。
米国ETFを買うのであれば、米ドルで購入するということです。
証券口座で購入する時、円貨決済か外貨決済かを選ぶことができます。
これは円かドルを選んで、全額をその通貨で支払うという意味です。
米国ETFは海外商品のため、最終的な決済は米国のドルです。
米ドルで支払うものを、証券会社が円貨決済で受け付けた場合は円から米ドルに変えて支払いをしてくれます。
これだけみると問題ないように感じますが、悩みのタネは分配金です。
海外商品の分配金は海外の通貨で支払われます。
日本円で購入を続けても、分配金が支払われるのは外貨になってしまうのです。
複利の効果を得る為に、分配金を再投資したいと考えることがあると思いますが、この場合は外貨で決済をしなければ購入ができません。
先ほど、円貨か外貨のどちらかと書きましたが、外貨で分配金を得た場合は購入する1口の金額に満たなければ再投資ができないということです。
小額投資の場合はより実感すると思いますが、配当金が少ないと再投資するまでのハードルが高くなります。
3つの手間について書きましたが、ここまでをまとめるとこんな感じです。
①購入資金の調整が必要
②購入回数に比例して手間が増える
③決済方法の問題から再投資が難しい
それでは、これらの悩みを解決する方法を紹介していきます。
購入回数への対策
まず先に購入回数対策を書いていきます。
基本的にETFはその都度注文を出さなければいけないと説明しましたが、証券口座のサービスとして自動で定期購入ができる会社があります。
それはSBI証券です。
この証券口座では定期買付サービスというものがあるので、購入に関する手間への対策に最適です。

月に2回でも3回でも、一度設定するだけであとは自動的に購入してくれます。
私は月に2回の購入を設定していますが、設定後は何もすることがないのでとても楽です。
SBI証券ではこのような買い方が可能なので、「投資はしたいけど手間なのはちょっと…」という方にはとてもオススメできます。
購入資金の調整対策
毎月購入を考えている場合、一番起こる可能性が高いリスクは購入ができないことです。
購入ができないとは、買う時に不足が生じてる場合です。
その都度購入する場合は、資金がなければ注文が出せないので問題ありません。
しかし、上記のSBI証券で買うような定期買付の設定の場合は、不足が生じた場合は注文が成立しないリスクが発生します。
その為にも、買付余力考えて入金額を設定しなければなりません。
簡単な方法は、①ある程度の資金を証券口座に確保しておくこと、②毎月の購入額が一定値を超えないようにする、のどちらかです。
買付余力に余裕があれば、購入資金が変動して高くなっても購入できないリスクが避けられます。
購入上限額を設定する方法も、入金額以上の注文をすることがなくなるため、購入できないリスクは避けられます。
どちらかの方法をとれば問題がないので、購入金額設定時の参考にしてください。
ちなみに、SBI証券の定期買付には、口数指定と金額指定を選べるようになっているので、上限金額を設定してしまえば問題解決です。
再投資への対策
効率的な運用を目指す方法としては、決済方法を外貨決済にして毎月購入するという方法もあります。
しかし、ETFの購入は自動購入でも、外貨の入金自体が手動になってしまうというデメリットが出てきてしまいます。
なので再投資については、分配金が発生する翌月あたりで外貨の残高を確認してから追加購入するという方法が一番合理的かと思います。
この時に円での余力が増えていたら、円貨での購入もして調整すればいいのです。
これなら毎月触らなくても、全体の残高確認も含めて定期的(3ヶ月や6ヶ月など)にメンテナンスをするだけで効率的な運用ができます。
ETFを選ぶ根拠を持って購入しよう
ETFに関する手間を説明してきました。
それぞれの投資にメリット・デメリットがあるように、ETFにもメリット・デメリットがあります。
ただ、手間が多いから止めようというのは違います。
まずは自分の投資スタイルを確認して、ETFがそれに合っていると判断できたのならやるべきです。
それでもETFのハードルが高いと感じるのであれば、SBI証券の定期買付を利用して運用してはどうでしょうか。
未来の自分が豊かであることを目指して行動していきましょう。